dgwingtong's blog

世の中について書きます

現実療法は現実的な対処から生まれた

現実療法がどうして生まれたかというと、やはり現場のフロイト以来の伝統的精神療法では患者が中々回復しないという背に腹の部分があったようです。フロイトのような精神療法では人間の精神活動の研究には良いけど、実際の生活の営みにおいて現実の対応の解決に役に立たない事が問題になりました。つまり問題行動の原因が分かってもどう対処したらいいか分からないということ。治療者が原因を発見しても具体的な振る舞い方法教えてあげなければならないし、また患者がそれが実行可能かという問題は別である。それに恐怖があるならそれが実行不可能な可能性が高いのだから。

 

そういう訳で現場の人間がこれは違うぞと直感して患者と向き合った作り上げて出来たのが現実療法のような気がします。もちろん治療者はフロイト以来の精神療法を知った上で実際の治療には役に立たない現場で試行錯誤の上試されたのだと思いますが。

 

ここでの肝は患者に精神病のレッテルを付けてしまうことで患者がそこに逃げ込んでしまい、その病名を隠れ蓑として責任を回避してしまう事です。例えば情緒障害と診断されたらそれを理由に私は情緒障害だから何々しなくて良い、情緒障害だから何々しても良いと何でも自分に都合良く利用してしまう危険性があると。